AI研修に助成金が使えるかは、研修の名前ではなく「自社の職務に必要な専門的な訓練か」「訓練開始日の1か月前までに計画届を出せるか」で決まります。筆者は、研修会社の「助成金対象」の言葉より、この2点を先に確かめることを勧めています。
当社の研修では、2026年9月に岡山の製造業と印刷業の2社が人材開発支援助成金を前提に受講を決め、申請の準備は会社と社会保険労務士が進めました。進め方は次の5つです。
- ステップ①雇用保険と中小企業の定義で対象か確かめる
- ステップ②OFF-JT10時間以上など研修の要件を確かめる
- ステップ③費用の見通しを後払い前提で試算する
- ステップ④計画届を訓練開始日の1か月前までに出す
- ステップ⑤研修後2か月以内に支給申請する
この記事では、研修先の事例、5つのステップ、助成金の3コースと2026年の改正点、よくある質問を解説します。

目次
AI研修に助成金を使った事例|岡山の2社と当社の準備
当社のAIエージェント構築研修を人材開発支援助成金の活用を前提に受講した会社は、2026年9月時点で岡山の製造業(従業員約100名)と印刷業の2社で、どちらも研修の申し込みと同時に計画届の準備を始めました。
当社が用意したのは、カリキュラム・時間数・受講料を記した研修側の資料だけです。
2社に共通するのは、助成金を「研修会社が取ってくれるもの」ではなく、自社が申請する制度として最初から社内で担当を決めた点です。 申請の手続きと書類の作成は社会保険労務士の業務のため、当社は関わっていません。
◆表:AI研修に助成金を使った研修先2社と当社の準備(2026年9月時点・いずれも進行中)
| 項目 | 事例①製造業(従業員約100名・岡山) | 事例②印刷業(岡山) | 事例③当社の準備 |
|---|---|---|---|
| 研修の形 | 全6回×2時間(2026年9月28日〜2027年2月25日) | 全6回・毎月最終水曜(2026年9月30日開始の計画) | 全6回×2時間・2名まで・総額60万円(税別) |
| 助成金の進め方 | 活用を前提にカリキュラムと日程を確定 | 会社が顧問の社会保険労務士と連携して計画届を準備 | 研修側の資料(カリキュラム・時間数・受講料)を提供 |
| 受講後の数値 | 進行中のためまだない | 進行中のためまだない | 受講後のアンケートと計測で今後追記 |

筆者が作成(株式会社LAYUPの研修記録をもとに・2026年9月時点)
この見出しでは、2社がどう進めたかと、当社が研修側として何を用意したかを紹介します。研修先はいずれも進行中のため、受講後の削減時間などの数値はまだありません。
事例①製造業(約100名・岡山)|全6回を9月28日に開始
岡山の製造業(従業員約100名)では、2026年9月28日から2027年2月25日までの全6回で、AIエージェント構築研修を受講しています。全6回の日程とカリキュラム、人材開発支援助成金を使う型は、申し込みの段階で確定しました。
助成金を前提にする会社が最初に決めるべきなのは、受講者を雇用保険の被保険者である従業員から選ぶことと、研修を所定労働時間内の平日日中に置くことです。役員だけの受講や夜間・休日の受講は助成の前提から外れるため、日程を決める段階でこの2点を固めると後戻りがありません。
筆者が研修側として渡したのは、全6回の内容と各回2時間の時間数、受講料を記した資料です。計画届に添付するカリキュラムには、この資料の内容がそのまま使えます。
事例②印刷業(岡山)|会社が社労士と連携し計画届を準備
岡山の印刷業の会社では、2026年9月30日開始の計画で毎月最終水曜に全6回を行う日程を組み、会社が顧問の社会保険労務士と連携して人材開発支援助成金の計画届を準備しました。当社は研修側の資料を提供し、手続きには関わっていません。
月1回・同じ曜日の日程には、計画届に書く「訓練の実施期間」を明確にしやすく、所定労働時間内に受講できる日を全員で押さえやすい利点があります。毎月の決まった曜日に固定すると、出勤簿や受講記録が支給申請の書類としてそのまま使えます。
印刷業は受注ごとに仕様が変わる一方で、納品書や請求のような後工程は形式が安定した業務です。研修で最初に自動化する業務を「毎月必ず発生する転記」から選ぶと、助成金の要件である職務との関連性も説明しやすくなります。
事例③研修側が用意する資料|カリキュラムと時間数と受講料
当社が研修側として用意するのは、全6回の内容を記したカリキュラム、各回2時間で合計12時間という時間数、受講料の内訳の3点です。人材開発支援助成金の計画届には訓練内容を確認できるカリキュラムの添付が求められるため、この3点が揃っていれば会社側は書類を進められます。
助成金の申請手続きや書類作成の支援は社会保険労務士の業務のため、当社は行わず、申請は社会保険労務士に相談するか会社自身で進めていただいています。 研修会社が申請の代行まで持ちかける場合は、訓練内容が要件に合うかの確認が後回しになりやすいため、先に労働局の窓口か社会保険労務士に相談してください。
研修側の資料を早く受け取るほど、計画届の準備は前倒しできます。当社ではこの3点を申し込み前の相談の段階でお渡しできるため、会社側は要件の確認と計画届の準備を先に始められます。

AI研修で助成金を使う5ステップ|計画届は開始1か月前まで
AI研修に人材開発支援助成金を使う手順は、自社が対象か確かめる、研修が要件を満たすか確かめる、費用を後払い前提で試算する、計画届を訓練開始日の6か月前から1か月前までに出す、終了翌日から2か月以内に支給申請する、の5つです。順番を入れ替えると、受けられたはずの助成を失います。
最も多い失敗は、研修を申し込んでから助成金を調べ、計画届の期限を過ぎてしまうことです。 当社の研修先2社が申し込みと同時に計画届の準備を始めたのは、この順番を守るためでした。
◆表:AI研修で人材開発支援助成金を使う5ステップ(事業展開等リスキリング支援コース・2026年10月14日時点)
| ステップ | やること | 期限・目安 | 担当 |
|---|---|---|---|
| ①自社が対象か確かめる | 雇用保険適用事業所か、中小企業の定義に入るか、受講者が被保険者か | 研修を選ぶ前 | 会社(総務・経理) |
| ②研修が要件を満たすか確かめる | OFF-JTで実訓練時間10時間以上、職務に直接必要な専門的内容、DX化など3類型のいずれか | 申し込み前 | 会社と研修会社 |
| ③費用の見通しを試算する | 受講料の全額をいったん支払う前提で資金繰りを確認し、試算は前提条件つきで稟議に添える | 稟議の前 | 会社(経理) |
| ④計画届を出す | 職業訓練実施計画届・事業展開等実施計画・対象労働者一覧・カリキュラムを労働局へ | 訓練開始日の6か月前から1か月前まで | 会社または社会保険労務士 |
| ⑤実施して支給申請する | 所定労働時間内に実施し8割以上受講。出勤簿・賃金台帳・振込記録を揃えて申請 | 訓練終了日の翌日から2か月以内 | 会社または社会保険労務士 |

筆者が作成(厚生労働省「事業展開等リスキリング支援コース」のご案内をもとに・2026年10月14日確認)
ステップ①雇用保険と中小企業の定義で対象か確かめる
まず、自社が雇用保険適用事業所で、受講する従業員が雇用保険の被保険者かを確かめます。人材開発支援助成金の対象は雇用保険被保険者に限られ、事業主や役員だけの受講は対象になりません。
次に、中小企業に当たるかを確かめます。厚生労働省の詳細版パンフレット(2026年8月3日版)では、主たる事業ごとに資本金か常時雇用する労働者数のどちらかで判断し、サービス業は資本金5,000万円以下または100人以下、その他の業種は3億円以下または300人以下が中小企業です。
製造業・印刷業の多くは「その他の業種」に入り、従業員300人以下なら中小企業の助成率(経費75%)が適用されます。 小売業は50人以下、卸売業は100人以下と業種で線が違うため、自社の主たる事業を日本標準産業分類で確認してください。
ステップ②OFF-JT10時間以上など研修の要件を確かめる
次に、受けたい研修が要件を満たすかを確かめます。事業展開等リスキリング支援コースの対象は、訓練時間10時間以上で、業務と区別して行うOFF-JTであり、職務に関連した訓練として次の3類型のいずれかに当たるものです。
- 事業展開に伴い、新たな分野で必要となる専門的な知識・技能を習得させる訓練
- 社内のデジタル・DX化やグリーン・カーボンニュートラル化に関連する業務に必要な専門的な知識・技能を習得させる訓練
- 企業内の人事・人材育成の計画に基づき、今後従事する職務に必要な専門的な知識・技能を習得させる訓練
当社のAIエージェント構築研修は全6回×2時間の12時間で、受講企業の実業務を自動化する内容のため、2類型目のDX化の訓練として整理できます。半日や1日のセミナーは合計10時間に届かず、汎用ツールの使い方だけを学ぶ研修は職務に直接必要な専門性を説明しにくいため、AI研修なら何でも対象になるわけではありません。
該当するかの最終判断は労働局が行います。訓練カリキュラムと受講者の職務の関係を、会社の言葉で説明できるかを申し込み前に確認してください。
ステップ③費用の見通しを後払い前提で試算する
3つ目は費用の見通しです。助成金は後払いのため、受講料は支給申請までに会社が全額を支払い、訓練終了後の審査を経て受け取ります。資金繰りの面では「いったん全額が出て、支給が決まれば後から戻る」と理解しておくと、経理担当者や銀行担当者に説明しやすくなります。
当社のAIエージェント構築研修は、全6回×2時間・2名までで、2か月プラン(月30万円)・3か月プラン(月20万円)・6か月プラン(月10万円)の3つから選べ、総額はいずれも60万円(税別)です。この実額をもとに、中小企業が2名で受講した場合の試算を前提条件つきで示します。
◆表:人材開発支援助成金の試算例(中小企業・2名受講・総額60万円税別・事業展開等リスキリング支援コース)
| 項目 | 計算 | 金額 |
|---|---|---|
| 経費助成(75%) | 1人あたり換算30万円×75%=22.5万円×2名(上限は1人30万円) | 450,000円 |
| 賃金助成(1人1時間1,000円) | 1,000円×12時間×2名 | 24,000円 |
| 助成合計 | 450,000円+24,000円 | 474,000円 |
| 実質負担(試算) | 600,000円-474,000円 | 126,000円 |
前提条件をすべて満たし審査を通った場合に限り、実質負担は約12.6万円まで下がる試算で、支給を保証するものではありません。 受講料が2名単位のため1人あたりへの按分が認められるか、消費税分をどう扱うかは、社会保険労務士か労働局に確認してください。
ステップ④計画届を訓練開始日の1か月前までに出す
4つ目に、職業訓練実施計画届を管轄の労働局へ出します。提出期間は訓練開始日の6か月前から1か月前までで、訓練が始まってからの提出は認められません。岡山県内の会社は岡山労働局が窓口です。
事業展開等リスキリング支援コースでは、計画届のほかに事業展開等実施計画(様式第1-3号)と対象労働者一覧、訓練内容を確認できるカリキュラムを併せて出します。事業展開等実施計画には、自社のDX化の取り組みと訓練内容がどう直接関係するかを具体的に書く欄があり、ここが最も時間のかかる書類です。
提出の前提として、職業能力開発推進者の選任と、事業内職業能力開発計画の策定・従業員への周知が求められます。初めて申請する会社は、この前提の整備から含めて社会保険労務士に相談するか、労働局の窓口で確認しながら自社で進めてください。
ステップ⑤研修後2か月以内に支給申請する
最後に、計画どおりに研修を実施し、訓練終了日の翌日から2か月以内に支給申請を行います。受講者は実訓練時間の8割以上を受講している必要があり、所定労働時間外や休日に実施した時間は賃金助成の対象になりません。
支給申請には、支給申請書と助成額の算定書類、OFF-JT実施状況報告書のほか、雇用契約書の写し、出勤簿やタイムカード、賃金台帳の写し、会社が受講料を支払ったことを示す振込記録が必要です。訓練日ごとの出欠と開始・終了時刻を研修中から記録しておくと、申請の段階で慌てずに済みます。
受講記録は会社側で残す必要があるため、研修の初回に記録の担当者を決めてください。当社の研修では、受講2名のうち総務か経理の担当者が入ると、この記録と支給申請の準備が同じ人の手で進みます。

AI研修に使える助成金の3コース|対象外と2026年の改正点
AI研修に使える人材開発支援助成金は、事業展開等リスキリング支援コース、人への投資促進コース、人材育成支援コースの3つで、中小企業がAI研修に使う本命は経費助成75%の事業展開等リスキリング支援コースです。上位の解説記事が挙げる論点も、この3コースの比較と対象外の線引きに集中しています。
同じ12時間の研修でも、コースによって経費助成率が45%から75%まで変わるため、どのコースで申請するかは受講料より先に決める項目です。
以下は厚生労働省の人材開発支援助成金のページにある各コースのご案内(2026年4月8日版)から、中小企業の数値を抜き出したものです。
◆表:AI研修に使える人材開発支援助成金の3コース比較(中小企業・2026年10月14日時点)
| コース | 対象訓練 | 経費助成率 | 賃金助成(1人1時間) | 経費助成の限度額(10時間以上100時間未満) |
|---|---|---|---|---|
| 事業展開等リスキリング支援コース | 事業展開・DX化等に必要な専門的訓練(OFF-JT10時間以上) | 75% | 1,000円 | 30万円 |
| 人への投資促進コース(高度デジタル人材訓練) | ITスキル標準・DX推進スキル標準レベル3・4となる訓練等 | 75% | 1,000円 | 30〜50万円(実訓練時間に応じて) |
| 人への投資促進コース(定額制訓練) | サブスクリプション型の研修サービス | 60% | なし | 1人1か月2万円 |
| 人材育成支援コース(人材育成訓練) | 10時間以上のOFF-JT(正規雇用労働者等) | 45% | 800円 | 15万円 |

筆者が作成(厚生労働省「人材開発支援助成金」各コースのご案内をもとに・2026年10月14日確認)

出典:人材開発支援助成金(厚生労働省)(スクリーンショットは筆者取得・2026年10月14日)
コース①事業展開等リスキリング支援コース|経費助成75%
事業展開等リスキリング支援コースは、2022年12月に始まった2026年度までの期間限定のコースで、中小企業は経費助成75%、賃金助成1人1時間1,000円、経費助成の限度額は実訓練時間10時間以上100時間未満で1人30万円です。eラーニングと通信制は経費助成のみで、限度額は中小企業15万円になります。
2026年の改正で押さえる点は2つあります。2026年8月3日以降に出す計画届からは、職務に間接的にしか関係しない内容や、職業人として共通して必要な内容の訓練は、DX化に関する訓練であっても対象外になりました。 AI研修では「社会人の基礎としてのAI入門」のような一律の研修が、この線引きにかかります。
もう1つは受講回数の制限で、助成対象の受講は1人につき1年度3回まで、そのうちeラーニングは1回までです。1事業所が1年度に受給できる額は1億円が上限と定められています。

出典:人材開発支援助成金(事業展開等リスキリング支援コース)のご案内(厚生労働省)(スクリーンショットは筆者取得・2026年10月14日)
コース②人への投資促進コース|高度デジタル人材と定額制
人への投資促進コースは、2022年度から2026年度までの期間限定で、AI研修に関わるのは高度デジタル人材訓練と定額制訓練の2つです。高度デジタル人材訓練はITスキル標準やDX推進スキル標準のレベル3・4に当たる訓練が対象で、中小企業は経費助成75%、賃金助成1人1時間1,000円が適用されます。
定額制訓練は、サブスクリプション型の研修サービスを従業員が使った場合の助成で、中小企業の経費助成率は60%、賃金助成はありません。レベル3・4の認定がない一般的なAI研修は高度デジタル人材訓練に入らないため、中小企業の実務研修は事業展開等リスキリング支援コースで整理する方が現実的です。
コース③人材育成支援コース|10時間以上のOFF-JTが対象
人材育成支援コースの人材育成訓練は、職務に関連した10時間以上のOFF-JTであれば幅広く対象になるコースで、中小企業の正規雇用労働者等は経費助成45%、賃金助成1人1時間800円、経費助成の限度額は10時間以上100時間未満で1人15万円です。有期契約労働者等は経費助成70%になります。
事業展開やDX化の説明が難しい研修は、このコースが受け皿になります。ただし経費助成率は75%と45%で30ポイント違うため、AI研修を自社のDX化に結びつけて説明できるなら、事業展開等リスキリング支援コースを先に検討してください。 どちらも計画届の提出期間と支給申請の期限は同じです。

AI研修と助成金の活用なら、株式会社LAYUP
株式会社LAYUP(岡山市北区)は、代表取締役の光田直史が中小企業向けにAIエージェント構築研修を行っている会社です。研修は全6回×2時間・2名まで、2か月・3か月・6か月の3プランで総額60万円(税別)、オンラインと対面の両方に対応し、受講企業の実業務1つを教材にして1回目から動くものを作ります。
人材開発支援助成金を使った研修の受け入れ実績があり、申請に必要な研修側の資料(カリキュラム・時間数・受講料)の提供に対応しています。申請の手続きと書類の作成は社会保険労務士の業務のため、当社は行わず、会社自身か社会保険労務士が進める分担です。
自社でもAIを業務に使い、2026年10月時点で14本の処理を無人で動かし、議事録の作成や経理の転記を毎日こなしています。運用コストはClaude Max 20×の月額約3万円です。
研修先と自社の実例はAI業務効率化の事例の記事で紹介しています。2026年4月には「中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金」のIT導入支援事業者に採択されました。
研修の受講を稟議にかける方は、AIエージェント構築研修のページからご相談ください。無料の業務自動化診断で自社の業務を1つ見せていただき、カリキュラム・時間数・受講料をまとめた研修側の資料をお渡しします。

AI研修の助成金でよくある3つの質問
質問①AI研修なら何でも助成金の対象になりますか?
なりません。対象になるのは、受講者の職務に直接必要な専門的な知識・技能を習得させる訓練で、OFF-JTで実訓練時間10時間以上のものです。厚生労働省の詳細版パンフレット(2026年8月3日版)では、職務に間接的にしか関係しない訓練、職業人として共通して必要な訓練、趣味教養の訓練、通常の事業活動として行うもの、意識改革研修などが対象外と示されています。
半日や1日のセミナーは10時間に届かず、全社員向けの一律のAI入門研修は職務との直接の関連性を説明しにくいのが実態です。受講者の職務とカリキュラムの対応を会社の言葉で説明できるかが分かれ目になります。
質問②助成金はいつ受け取れますか?研修費は先に払いますか?
研修費は先に会社が全額を支払い、助成金は訓練終了後の支給申請と審査を経て後から受け取ります。支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内で、審査にはさらに時間がかかるため、受講料を支払ってから助成金が入るまで数か月は見込んでください。
計画届が受理されても支給が確定したわけではなく、本格的な審査は訓練終了後の支給申請で行われます。稟議では「受講料の全額をいったん支払い、要件を満たせば後から助成分が入る」と書き、支給前提の資金計画にしない方が安全です。
質問③申請の手続きを研修会社に頼めますか?
頼めません。助成金の申請手続きや書類の作成を業として行えるのは社会保険労務士で、研修会社である当社も行っていません。当社が提供するのは、カリキュラム・時間数・受講料を記した研修側の資料までです。
初めて申請する会社は、顧問の社会保険労務士に相談するか、管轄の労働局の窓口で確認しながら自社で進めてください。当社の研修先の印刷業の会社も、顧問の社会保険労務士と連携して計画届を準備しています。

まとめ|AI研修の助成金は計画届を先に出して始めよう
AI研修に助成金が使えるかは、研修の名前ではなく、自社の職務に必要な専門的な訓練かと、訓練開始日の1か月前までに計画届を出せるかで決まります。当社の研修先2社は、申し込みと同時に計画届の準備を始めることで、この順番を守りました。
研修の日程を決める前に、計画届の提出期間から逆算してください。 進め方は次の5つです。
- ステップ①雇用保険と中小企業の定義で対象か確かめる
- ステップ②OFF-JT10時間以上など研修の要件を確かめる
- ステップ③費用の見通しを後払い前提で試算する
- ステップ④計画届を訓練開始日の1か月前までに出す
- ステップ⑤研修後2か月以内に支給申請する
この記事の要点は次のとおりです。
- 中小企業がAI研修に使う本命は事業展開等リスキリング支援コースで、経費助成75%・賃金助成1人1時間1,000円・経費助成の限度額は1人30万円(10時間以上100時間未満)
- 対象はOFF-JTで実訓練時間10時間以上、職務に直接必要な専門的な訓練。2026年8月3日以降の計画届では、基礎的・一般的な内容はDX化の訓練でも対象外
- 計画届は訓練開始日の6か月前から1か月前まで、支給申請は訓練終了日の翌日から2か月以内。助成金は後払い
- 申請の手続きと書類作成は社会保険労務士か会社自身が行い、研修会社は研修側の資料(カリキュラム・時間数・受講料)を提供する
- 当社の研修先2社(製造業・印刷業)は申し込みと同時に計画届の準備を始めた
本文で触れなかった補足を1つ添えます。研修会社と日程を仮押さえする前に、管轄の労働局の窓口へ電話して必要書類の最新版を確認しておくと、1か月前の締切に余裕を持って間に合います。
AI研修を稟議にかける材料が必要な方は、AIエージェント構築研修の相談からご連絡ください。無料の業務自動化診断で業務を1つ見せていただき、研修側の資料をお渡しします。