
検索ボリュームの調べ方で最初にやるべきことは、自社サイトのSearch Consoleで「すでに表示されている語」を見ることです。「検索ボリュームの調べ方は分かったが、どの数字を信じればいいのか分からない」と迷う方は多いはずです。結論、ツールの数字は12か月平均の概数で、当社の実測では月間検索数10の語が28日で388回表示されました。次の5つのステップで調べてください。
- ステップ①Search Consoleで自社がすでに表示されている語を見る
- ステップ②候補の語の検索ボリュームをツールで引く
- ステップ③検索結果の上位の顔ぶれとAI Overviewの有無を見る
- ステップ④検索語を「問い」の単位で束ねて優先順位を付ける
- ステップ⑤月1回、同じ方法で取り直して記録する
この記事では、実測がずれた当社の実例、5つのステップ、ツールの3つの型、よくある質問を解説します。
目次
検索ボリュームの調べ方で分かった当社の3つの実例
ツールが示す検索ボリュームと、自社サイトが実際に検索結果に表示された回数は、大きくずれます。筆者(株式会社LAYUP代表取締役の光田直史)が自社サイト layup.info の対象キーワード197語を毎週計測して分かった、3つの実例から紹介します。
実例①月間検索数10の語が28日で388回表示された
当社が対策している語のうち、検索順位が10位以内に入っている語について、ツールの月間検索ボリュームとSearch Consoleの28日間の表示回数を並べたのが次の表です。「倉敷市 SEO」はツール上の月間検索数が10にもかかわらず、当社の記事は28日間で388回表示されました。
◆ツールの検索ボリュームと実際の表示回数の比較(当社サイト・順位10位以内の語・2026年8月14日〜9月10日)
| 検索語 | ツールの月間検索数 | 28日間の表示回数 | 実測順位 |
|---|---|---|---|
| 監修とは | 9,900 | 5,529回 | 9位 |
| コンテンツマーケティング sns | 70 | 435回 | 5位 |
| 倉敷市 SEO | 10 | 388回 | 1位 |
| ai overview 表示されない | 70 | 315回 | 3位 |
| 岡山 Shopify | 10 | 90回 | 1位 |

筆者が作成(自社の実測データ)
検索ボリュームはGoogle広告のキーワードプランナー由来の値で、DataForSEO(検索データの取得サービス)経由で2026年9月6日に取得したものです。表示回数はSearch Consoleの実データ、順位はDataForSEOで2026年9月15日に計測した実測値です。
逆に「監修とは」は月間9,900に対して表示は5,529回で、しかもクリックは1回でした。数字が大きい語ほど、表示されてもクリックされるとは限りません。ボリュームだけで語を選ぶと、この差に気付けないままになります。
実例②月間1,000の「検索 順位」で記事が19,235回表示された
当社の検索順位の調べ方に関する記事は、対策語「検索 順位」の月間検索ボリュームが1,000です。ところがSearch Consoleでは、2026年8月8日〜9月5日の28日間で19,235回表示されていました。平均順位は29.7位です。
理由は、この記事が「検索順位チェッカー」「google 順位 チェック」「検索順位 チェック」といった、対策語とは別の多数の語で表示されていたためです。1つの語のボリュームは、その記事が受け取る検索需要の一部でしかありません。
ツールで1語ずつ数字を引く方法では、この「周辺の語の合計」が見えません。Search Consoleでページ単位のクエリを見ることで、初めて実際の需要の大きさが分かります。
実例③無料ツールから有料APIに切り替えて分かった費用と精度
当社は2026年9月5日、キーワード調査と順位計測を、それまで使っていた有料のSEOツールからDataForSEOという従量課金のAPI(プログラムから呼び出す仕組み)に切り替えました。切り替え後の費用は、順位の計測で1語あたり1円未満です。197語を毎週計測しても、月の費用は数百円に収まっています。
切り替えた理由は、検索ボリュームに加えて「AI Overview(Google検索の上部に出るAIの要約)の枠があるか」「その枠に自社の記事が引用されているか」まで同時に取れるためです。初回の計測では、183語のうち173語にAI Overviewの枠があり、自社が引用されていたのは1語だけでした。
無料ツールでも検索ボリュームは調べられます。ただ、順位やAI Overviewまで毎週まとめて取るなら、従量課金のAPIのほうが安く、記録も自動化できると分かりました。
検索ボリュームの調べ方5つのステップ
検索ボリュームは、自社の実データ→ツールの数字→実際の検索結果→問いの単位→定点観測、の順で調べると、数字に振り回されずにキーワードを選べます。当社が毎週の計測で実際に踏んでいる5つのステップを、順に解説します。
ステップ①Search Consoleで自社がすでに表示されている語を見る
最初に見るのはツールではなく、自社サイトのSearch Consoleです。「検索パフォーマンス」でページを指定し、そのページが表示されているクエリの一覧を出します。すでに表示されている語は、ツールの数字がいくつであっても、自社が届く可能性を実証している語です。
実例②の「検索順位チェッカー」のように、対策語として設定していない語で大量に表示されている例がよく見つかります。ここで見つけた語は、ステップ②以降で優先的に扱います。
サイトを公開したばかりでデータが無い場合は、このステップを飛ばしてステップ②から始めて構いません。
ステップ②候補の語の検索ボリュームをツールで引く
次に、候補の語の検索ボリュームをツールで引きます。Googleは公式ヘルプで、キーワードプランナーの月間平均検索ボリュームを「12か月間の平均」と説明し、「検索ボリュームのデータは概数です」と明記しています。

出典:キーワード プランナーの過去の指標と予測データについて|Google 広告 ヘルプ(スクリーンショットは筆者取得)
ツールの数字は「桁」を見る目安として使い、10と30の差のような細かい違いで語を選ばないでください。当社の実例①のとおり、月間10の語が28日で388回表示されることもあります。
季節で需要が動く語は、12か月平均だと繁忙期の実態より小さく出ます。年間の推移が見られるツールなら、平均ではなく月ごとの変化も確認しておきましょう。
ステップ③検索結果の上位の顔ぶれとAI Overviewの有無を見る
ボリュームを引いたら、その語で実際に検索し、上位10件に何が並んでいるかを見ます。公式サイトやツールのページが並ぶ語は、解説記事で上位を取るのが難しい語です。
たとえば「検索ボリューム 調べ方」を2026年9月15日にDataForSEOで計測すると、上位10件のうち3件がツールそのもの(aramakijake.jp・ラッコキーワード・Googleトレンド)で、残りが解説記事でした。ツールを探している人が多い語だと分かります。
あわせて、AI Overviewの枠があるかも確認してください。枠がある語は、順位が上がってもクリックが減る傾向があるため、順位だけでなく「AIに引用されるか」まで狙う書き方が必要になります。
ステップ④検索語を「問い」の単位で束ねて優先順位を付ける
1語ずつボリュームを比べるのではなく、同じ疑問を持つ人が使う語を「問い」の単位で束ね、その合計で優先順位を付けてください。実例②の「検索 順位」「検索順位チェッカー」「google 順位 チェック」は、すべて「自社の順位を調べたい」という1つの問いです。
当社では、ペルソナ(記事を届けたい相手の具体像)ごとに「問い」を台帳にし、問い1つに対して紐づく検索語を2〜3語ずつ登録しています。記事は問いに対して1本書き、順位は紐づく語をまとめて計測します。
この方法にすると、ボリュームが小さい語でも、束ねた合計で判断できるため、実例①の「倉敷市 SEO」のような語を取りこぼさなくなります。
ステップ⑤月1回、同じ方法で取り直して記録する
検索ボリュームは12か月平均のため、取得する月によって値が変わります。同じツール・同じ条件で月1回取り直し、前回との差を記録しておくと、需要が増えている語に早く気付けます。
当社は検索ボリュームを月1回、順位とAI Overviewの有無を週1回、自動で取得して記録しています。人が手で引き直すと続かないため、取得の手順そのものを自動化しました。
記録が3か月分たまると、ツールの数字と自社の表示回数の関係が自社なりに見えてきます。実例①の表は、この記録から作ったものです。
検索ボリュームの調べ方で使うツールの3つの型
検索ボリュームを調べるツールは「Googleの公式ツール」「無料の国内ツール」「有料の従量課金API」の3つの型に分かれ、調べる語の数と頻度で選びます。当社が実際に使った範囲で、それぞれの特徴を整理しました。
◆検索ボリュームを調べるツールの3つの型(2026年9月時点・当社の利用経験に基づく)
| 型 | 例 | 費用 | 向いている使い方 |
|---|---|---|---|
| Googleの公式ツール | キーワードプランナー | 無料(Google広告アカウントが必要) | 候補語の桁を確認する |
| 無料の国内ツール | ラッコキーワード・aramakijake.jp | 無料枠あり | 関連語の洗い出しと目安の確認 |
| 有料の従量課金API | DataForSEO | 順位の計測で1語1円未満(当社実績) | 多数の語を毎週自動で取る |
型①Googleの公式ツール|キーワードプランナー
キーワードプランナーは、Google広告の管理画面から使う公式ツールです。検索ボリュームの「元の値」に一番近いデータで、まず桁を確認する用途に向いています。
ただし、公式ヘルプが明記しているとおり値は概数で、12か月平均です。広告を出稿していないアカウントでは、細かい値ではなく大まかな範囲でしか表示されない場合もあるため、正確な数字が必要な場合は他の型と併用してください。
型②無料の国内ツール|ラッコキーワード・aramakijake.jp
ラッコキーワードは、検索窓に入力される候補(サジェスト)を一覧にでき、関連語の洗い出しに向いています。aramakijake.jpは語を入力するだけで月間の推定検索数が出る手軽さが特長です。
どちらも「検索ボリューム 調べ方」の検索結果で上位に表示されるツールで、無料で始められます。ステップ②で候補語を広げる段階では、この型で十分です。
多数の語を毎週取り直す運用になると、手作業が続かなくなります。その段階で型③を検討してください。
型③有料の従量課金API|DataForSEO
DataForSEOは、検索ボリューム・実測順位・AI Overviewの有無などを、プログラムから従量課金で取得できるサービスです。当社では順位の計測が1語あたり1円未満で、197語を毎週計測しても月数百円で収まっています。
導入にはプログラムを書く必要がありますが、当社では非エンジニアの筆者がAIに手順を書かせて構築しました。一度作れば、毎週の計測と記録が無人で回ります。
月額固定のSEOツールと比べ、使った分だけの費用で済む点が、語の数が多い会社ほど有利に働きます。
キーワード選定を含むSEOの内製化なら、株式会社LAYUP
私たち株式会社LAYUP(岡山市北区津島新野)は、検索ボリュームの調べ方からキーワード選定、記事の構成・執筆、公開後の改善までを社内で回せる状態をつくる「SEO内製化・インハウス化研修」を提供しています。本記事の5つのステップは、研修2か月目「ペルソナと対策キーワードの設定」で実際にお伝えしている手順です。
研修は講義6回・受講2名までで、期間は2〜6か月から選べます。料金は6か月プランで月額10万円〜(税別・初期費用無料)、対面とオンラインを組み合わせた形式です。
◆株式会社LAYUPのSEO内製化・インハウス化研修の内容
| 回 | 内容 |
|---|---|
| 1 | SEOの基本と変遷 |
| 2 | ペルソナと対策キーワードの設定 |
| 3 | SEO記事の構成の作り方 |
| 4 | SEO記事のライティング |
| 5 | CVR(成約率)改善のコツと見るべき指標 |
| 6 | 研修終了後に自走するための業務設計 |
筆者(代表取締役 光田直史)は、自社サイトの197語を毎週計測し、その実データで記事の改善を判断しています。本記事の実例は、その計測記録からそのまま抜き出したものです。
「ツールは入れたが、どの語を狙えばいいか決められない」という段階からでもご相談ください。無料相談はこちらからお申し込みいただけます。
検索ボリュームの調べ方でよくある3つの質問
検索ボリュームの調べ方について、研修や相談の場で筆者がよく受ける質問を3つにまとめました。
質問①無料ツールと有料ツールで検索ボリュームの数値が違うのはなぜですか?
参照しているデータの元と、集計の方法が違うためです。Googleのキーワードプランナーは12か月平均の概数を示し、他のツールはそれぞれ独自の推計を加えています。同じ語でもツールごとに値が違うのは正常で、どれか1つが正解というわけではありません。
対処法は、1つのツールに固定して「語と語の相対的な大きさ」を比べることです。絶対値ではなく桁と順序で判断すれば、ツール間の差は問題になりません。
質問②検索ボリュームが少ない語は狙う価値がありませんか?
あります。当社の実例①のとおり、月間10の「倉敷市 SEO」で28日間に388回の表示がありました。ボリュームが小さい語ほど競合が少なく、上位を取りやすいうえ、問い合わせに近い具体的な語が多い傾向があります。
判断の基準は、その語で検索する人が自社の顧客になりうるかどうかです。ステップ④のように「問い」の単位で束ねれば、小さい語の合計で十分な需要になることも珍しくありません。
質問③AI検索の時代に検索ボリュームを調べる意味はありますか?
あります。ただし、見る指標を増やす必要があります。AI Overviewが表示される語では、上位に入ってもクリックが減るため、順位に加えて「AIの回答に自社の記事が引用されているか」を計測してください。
当社の初回計測では183語中173語にAI Overviewの枠があり、引用されていたのは1語だけでした。検索ボリュームは需要の大きさを知る指標として引き続き有効で、そこにAI検索での引用の有無を重ねて判断する形に変わっています。AI検索対策の考え方はLLMOの記事で詳しく解説しています。
実測と組み合わせて検索ボリュームを調べよう
検索ボリュームは12か月平均の概数であり、自社サイトの実際の表示回数とは大きくずれます。本記事で解説した5つのステップで、ツールの数字と自社の実データを組み合わせて調べてください。
- ステップ①Search Consoleで自社がすでに表示されている語を見る
- ステップ②候補の語の検索ボリュームをツールで引く
- ステップ③検索結果の上位の顔ぶれとAI Overviewの有無を見る
- ステップ④検索語を「問い」の単位で束ねて優先順位を付ける
- ステップ⑤月1回、同じ方法で取り直して記録する
本文で触れなかった補足として、Search Consoleの検索パフォーマンスは過去16か月分までさかのぼって確認できます。過去1年の同じ月と比べると、季節による需要の変化を自社のデータで確認できます。
この記事の要点は次の3つです。
- ツールの検索ボリュームは12か月平均の概数で、当社の実測では月間10の語が28日で388回表示された
- 調べる順番は、自社のSearch Console→ツール→実際の検索結果→問いの単位→月1回の記録
- 語の数が多いなら、順位とAI Overviewまで1語1円未満で取れる従量課金のAPIが安い
まずは自社サイトのSearch Consoleを開き、対策していない語でどれだけ表示されているかを確認してみましょう。キーワード選定を社内で回せる体制づくりから始めたい場合は、株式会社LAYUPの無料相談をご利用ください。