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リンクジュースとは?PageRankとの関係と3つの施策

リンクジュースとは?PageRankとの関係と3つの施策

リンクジュースとは、リンクを通じてページからページへ受け渡される検索エンジンの評価を、液体のジュースに例えたSEOの俗語です。

リンクジュースの仕組みを知り、自社サイトの順位に活かしたいと考えて調べている方も多いはずです。ただ、評価の配分を計算して操作するより、読者が辿りたくなるリンクを増やすほうが成果につながります。

Googleの担当者も2020年に「リンクジュースについて読んだことは忘れてよい」と発言しています。今やるべきリンク施策は、次の3つです。

  • リンク施策①重要ページへ文脈のある内部リンクを張る
  • リンク施策②アンカーテキストでリンク先の内容を伝える
  • リンク施策③引用される一次情報で自然な被リンクを得る

この記事では、リンクジュースの誤解が招く失敗事例、今やるべきリンク施策、PageRankとの関係や計算式などの基礎知識、よくある質問までを順に解説します。

リンクジュースの誤解が招く3つの失敗事例

リンクジュースを「量を増やして配分を操作するもの」と捉えると、Googleのガイドラインに反する施策や効果の無い作業に時間を使いがちです。古い常識のまま手を打つと、評価が上がらないどころか順位を落とす原因になります。

まずは、よく見かける古い常識と、現在のGoogleの説明を比べてみましょう。

◆リンクジュースの古い常識と現在のGoogleの説明

古い常識現在のGoogleの説明
内部リンクにnofollowを付けて評価を重要ページに集めるnofollowは外部リンクの性質を伝える属性で、サイト内の巡回制御はrobots.txtを使う
相互リンクで被リンクの数を増やす過剰なリンク交換はリンクスパムの例として明記されている
PageRankは廃止されたPageRankは形を変えながら今も中核のランキングシステムの一部

失敗事例①内部リンクにnofollowを付けて評価を絞る

かつては、重要でない内部リンクにnofollowを付けて評価を重要ページへ集める手法が広まりました。

しかし、Googleは外部リンクの属性の説明の中で、サイト内のページをクロールさせたくない場合はrobots.txtを使うよう案内しています。

Google検索セントラルのrel属性の説明(rel="nofollow"の定義と、自サイト内のリンクにはrobots.txtのdisallowルールを使うよう案内する記述)

出典:Google検索セントラル「Google にアウトバウンド リンクの関係性を伝える」(スクリーンショットは筆者取得)

nofollowは評価を配分し直す道具ではなく、リンク先との関係を伝えるための属性です。 内部リンクに付けると、重要なページがクローラーに見つけにくくなるおそれがあります。

評価を集中させたいページがあるなら、nofollowで他を削るのではなく、関連する記事から文脈のある内部リンクを増やしてください。

失敗事例②相互リンクで被リンクの数を増やす

「リンクしてくれたらリンクを返す」という相互リンクで数を稼ぐ方法も、リンクジュースの考え方から生まれた施策です。Googleはスパムに関するポリシーで、過剰なリンク交換や相互リンクのためだけのページをリンクスパムの例として挙げています。

Googleのスパムポリシーのリンクスパムの項(リンクの売買、過剰な相互リンク、自動生成リンクなどの例)

出典:Google検索セントラル「Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー」(スクリーンショットは筆者取得)

被リンクは数ではなく、リンクする側に理由があるかどうかで評価されます。 取引先や業界団体が自然に紹介してくれるリンクは問題ありませんが、交換を目的に集めたリンクは、無効化や手動対策の対象になりえると考えてください。

同じポリシーでは、リンクの売買やキーワードを詰め込んだアンカーテキストの寄稿記事も対象です。

失敗事例③旧来の説明のまま当社の記事が圏外に落ちた

実は、この記事の旧版は「内部リンクにnofollowを設定してリンクジュースを制限する」「相互リンクで評価を高める」と説明していました。筆者が2026年9月13日にDataForSEOで「リンクジュース」の検索結果を100位まで計測したところ、当社のページは圏外でした。

Search Consoleでも、2026年8月上旬から9月上旬までの約5週間で表示回数は0回です。古い情報を載せたままの記事は、読者にもGoogleにも選ばれないという事実を、筆者自身の記事で確かめる結果となりました。

上位3件の記事は、いずれもnofollowが2019年以降ヒント扱いになった点を取り上げ、うち2件はリンクジュースを非公式な概念と説明しています。この結果を受けて、Googleの一次情報を根拠に内容を全面的に書き直しました。

リンクジュースより効く3つのリンク施策

リンクジュースの配分を計算するより、読者とGoogleにページの関係が伝わるリンクを作るほうが効果的です。Googleが公式に勧めているのは、読者の役に立つリンクを自然な形で増やす方法です。

ここでは、中小企業のサイトでも今日から取り組める3つの施策を紹介します。

リンク施策①重要ページへ文脈のある内部リンクを張る

Googleはリンクのベストプラクティスで、重要なページにはサイト内の少なくとも1つのページからリンクを張るよう求めています。内部リンクは、ページ同士の関係をGoogleに伝える一番手軽な手段です。

Googleのリンクに関するベストプラクティスの内部リンクと外部リンクの項(重要なページには少なくとも1つのページからリンクする、nofollowは信頼できない場合だけ使う)

出典:Google検索セントラル「Google のリンクに関するベスト プラクティス」(スクリーンショットは筆者取得)

当社が2026年9月5日に自社サイトの全ページをクロールして集計したところ、記事192本が受けている内部リンク数は中央値7本、最多でも20本でした。この記事の旧版が受けていた内部リンクは6本で、全体の下位3分の1に入っていました。

まずは内部リンクの設置ポイントを参考に、テーマが近い記事の本文から重要ページへリンクを張りましょう。ナビゲーションや一覧ページからの機械的なリンクより、本文の文脈で置くリンクのほうが関係を伝えやすくなります。

リンク施策②アンカーテキストでリンク先の内容を伝える

アンカーテキストとは、リンクが設定されている文字列のことです。Googleは、アンカーテキストを「リンク先の内容が分かる、簡潔で関連性のある表現」にするよう勧めています。

Googleのリンクに関するベストプラクティスの効果的なアンカーテキストの項(「こちら」「詳細」などの大雑把すぎる悪い例)

出典:Google検索セントラル「Google のリンクに関するベスト プラクティス」(スクリーンショットは筆者取得)

「こちら」「詳しくはこちら」だけのリンクは、リンク先の内容を読者にもGoogleにも伝えられません。アンカーテキストだけを読んで、リンク先に何が書いてあるか分かる状態を目指してください。

一方で、同じキーワードを不自然に詰め込んだアンカーテキストはスパムの対象になります。文章の流れの中で、自然に読める言葉を選びましょう。

リンク施策③引用される一次情報で自然な被リンクを得る

外部サイトからの被リンクは、自社のページが「引用する価値のある情報」だと認められた結果として増えるものです。当社サイトの被リンクは、2026年9月5日のDataForSEOの計測で285本、参照元のドメインは149件でした。

被リンクを増やす近道は、他社が根拠として引用したくなる独自データや事例を載せることです。 自社で計測した数値や、現場で試した手順は、他のサイトには無い情報として引用されやすくなります。

岡山の中小企業であれば、商工会議所や業界団体の会員紹介、取引先の導入事例ページからのリンクも自然な被リンクです。具体的な方法は被リンクを増やす方法で詳しく紹介しています。

リンクジュースとPageRankの関係がわかる4つの基礎知識

リンクジュースは、GoogleのPageRankの考え方を分かりやすく例えるために生まれた言葉です。PageRankは今も使われていますが、その仕組みは公開当初から大きく変わっています。

ここでは、リンクジュースを正しく理解するための基礎知識を4つに分けて解説します。

基礎知識①PageRankは今も中核の評価の仕組み

PageRankとは、ページ同士のリンク関係からページの重要度を評価するGoogleの仕組みです。

Googleはランキングシステムのガイドで、PageRankは創業当初から使われ、仕組みを大きく変えながら今も中核のランキングシステムの一部だと説明しています。

Googleのランキングシステムのガイドのリンク分析システムとPageRankの項(PageRankは今もコアランキングシステムの一部)

出典:Google検索セントラル「Google 検索ランキング システムのご紹介」(スクリーンショットは筆者取得)

以前はGoogleツールバーで0〜10の数値として確認できましたが、一般向けの表示は2016年に終了しました。数値が見えなくなっただけで、リンクによる評価の仕組みそのものは残っています。

ただし、PageRankは数多くあるランキングシステムの1つにすぎません。リンクだけで順位が決まるわけではないため、コンテンツの質と組み合わせて考える必要があります。

基礎知識②PageRankの計算式とダンピングファクター

PageRankの計算式は、Googleの創業者が1998年に発表した論文で公開されています。ページAのPageRankは、次の式で表されます。

PR(A) = (1 − d) + d × ( PR(T1)/C(T1) + … + PR(Tn)/C(Tn) )

T1〜TnはページAにリンクしているページ、C(T)はそのページが出しているリンクの数、dはダンピングファクター(リンクを辿り続ける確率)で、論文では0.85に設定するのが一般的とされています。リンク元の評価が高く、リンク元が出すリンクの数が少ないほど、受け取る評価が大きくなるという考え方です。

この「リンク元の評価をリンクの数で割って渡す」イメージが、リンクジュースという例えの由来です。ただし、現在のGoogleがこの式だけで計算しているわけではありません。

基礎知識③リンクの重みはクリックされやすさで変わる

初期のPageRankは、ユーザーがページ内のリンクを均等な確率でクリックする「ランダムサーファーモデル」を前提にしていました。一方、Googleが2004年に出願し2010年に取得した特許では、リンクの位置や文字の大きさ、話題の関連性によって重みを変える考え方が示されています。

Google Patentsの特許US7716225B1(リンクの特徴と利用者の行動でリンクの重みを決める特許。2004年出願・2010年登録)

出典:Google Patents「US7716225B1 Ranking documents based on user behavior and/or feature data」(スクリーンショットは筆者取得)

この考え方は「リーズナブルサーファーモデル」と呼ばれます。本文中の目立つ位置にある関連性の高いリンクほど、重く扱われる可能性があるということです。

フッターやサイドバーに大量に並んだリンクより、本文で読者が実際にクリックするリンクを大切にしましょう。これは、先に紹介したリンク施策①の根拠にもなります。

基礎知識④nofollowは2020年からヒント扱い

nofollowとは、リンク先を支持しない、またはクロールさせたくないことを検索エンジンに伝える属性です。

Googleは2019年9月の公式ブログで、nofollowを絶対的な指示ではなく「ヒント」として扱う方針を発表しました。

Google検索セントラルブログの2019年9月10日の記事「進化するnofollow」(sponsored・ugcの追加と、すべてのリンク属性をヒントとして扱う方針)

出典:Google検索セントラル ブログ「進化する nofollow – リンクの性質を識別する新しい方法」(スクリーンショットは筆者取得)

同時に、広告や有償のリンクに付ける「sponsored」、コメント欄など利用者が投稿したリンクに付ける「ugc」という属性も追加されています。クロールとインデックスについても、2020年3月1日からヒントとして扱われるようになりました。

属性の使い分けはnoindexとnofollowの違いでも解説しています。広告リンクにはsponsored、コメント欄にはugcを付け、信頼できる外部サイトへのリンクには何も付けないのが基本です。

リンク設計を含むSEOの内製化なら、株式会社LAYUP

株式会社LAYUPは、岡山を拠点に中小企業のSEO・LLMO(AI検索への対策)の内製化を支援しています。代表取締役の光田直史が、キーワード選定から記事制作、内部リンクと被リンクの設計まで、社内で回せる形にして引き継ぎます。

当社は自社サイトの内部リンク数や被リンク数、検索順位を毎月計測し、施策の効果を数字で確かめるのが当社のやり方です。この記事のように、自社の実測データで検証した方法だけをお伝えしています。

協同プレス様では、SEO戦略の見直しでサイト訪問者数800%を実現しました。リンク設計を含めて自社でSEOを回せる体制を作りたい方は、お気軽にご相談ください。

内部リンクや被リンクの設計を自社で回したい方は、SEO・LLMO内製化支援の相談窓口からお問い合わせください。自社サイトの現状を計測し、優先して直すべきリンクを具体的にお伝えします。

リンクジュースの考え方でよくある3つの質問

リンクジュースについて、特によく受ける質問を3つ取り上げます。どれも、古い常識と現在のGoogleの説明の違いから生まれる疑問です。

いずれも結論を先に示し、そのあとに理由を補足します。自社サイトのリンクを見直す際の判断材料としてお使いください。

質問①リンクジュースは今のSEOでも意識すべき?

リンクジュースの配分を細かく意識する必要はありません。Googleのジョン・ミューラー氏は2020年7月、リンクジュースについて読んだことは時代遅れか誤りである可能性が高く、忘れてよいと発言しています。

Search Engine Journalの2020年7月31日の記事(Googleのジョン・ミューラー氏がリンクジュースより別の点に注力するよう答えたことの報道)

出典:Search Engine Journal「Google Says Don’t Focus on “Link Juice” Focus on this Instead」(スクリーンショットは筆者取得)

意識すべきなのは配分の計算ではなく、読者の役に立つリンクがあるかどうかです。 リンクが評価を伝えるという基本は変わらないため、関連する記事同士をつなぐ作業は続けてください。

質問②外部サイトへリンクすると評価が減る?

外部サイトへリンクしても、自社ページの評価が目に見えて減ることを心配する必要はありません。Googleはリンクのベストプラクティスで、信頼できる情報源へのリンクは読者の信頼につながると説明しています。

出典として公的機関や公式ドキュメントへリンクすることは、記事の信頼性を高める行為です。 外部リンクを避けて根拠の無い記事にするほうが、読者にもGoogleにも評価されにくくなります。

質問③nofollowのリンクは意味がない?

nofollowのリンクにも意味はあると考えてください。Googleは2019年9月以降、nofollowを評価に使うかどうかのヒントとして扱っており、状況によっては考慮される可能性があります。

また、nofollowのリンクでも、読者がクリックして訪問すれば新しい読者や問い合わせにつながります。 当社サイトでも、2026年9月5日時点の被リンク285本のうち43本はnofollowでした。

リンクジュースより読者が辿るリンクを増やそう

リンクジュースとは、リンクを通じて受け渡される検索エンジンの評価をジュースに例えた言葉です。配分を操作するより、読者とGoogleにページの関係が伝わるリンクを増やしましょう。

この記事の要点は次の3つです。

  • リンクジュースは非公式な例えで、配分の操作はGoogleも勧めていない
  • PageRankは今も中核の仕組みの一つだが、リンクの重みはクリックされやすさで変わる
  • 内部リンクのnofollowと過剰な相互リンクは避ける

今やるべきリンク施策は、次の3つです。

  • リンク施策①重要ページへ文脈のある内部リンクを張る
  • リンク施策②アンカーテキストでリンク先の内容を伝える
  • リンク施策③引用される一次情報で自然な被リンクを得る

自社サイトが受けている被リンクと内部リンクの数は、Search Consoleの「リンク」レポートで無料で確認できます。まずは重要ページが受けている内部リンクの数を確かめ、少ないページから本文リンクを足していきましょう。

自社の現状を数字で把握したい方は、SEO・LLMO内製化支援でご相談ください。

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