
リダイレクトとは、あるURLへのアクセスを別のURLへ自動で転送する仕組みです。サイトのリニューアルやURLの変更を控えて「リダイレクトとは何か、何を設定すれば検索順位を失わずに済むのか」と不安になる方は少なくありません。結論、恒久的なURL変更はサーバー側の301リダイレクトで、最終のURLへ1回で転送するのが基本です。当社も2026年7月のサイト移転で旧URL184本を実測し、転送の連鎖と転送先の404を見つけました。設定は次の5つの手順で進めます。
- 手順①新旧URLの対応表を作る
- 手順②301で最終のURLへ1回で転送する
- 手順③転送の回数と到達先を実測する
- 手順④内部リンクと計測ツールのURLを直す
- 手順⑤リダイレクトを1年以上残す
この記事では、自社サイト移転の3つの実測、設定の5つの手順、リダイレクトの種類、よくある質問を解説します。
目次
リダイレクトとは何かが分かる自社移転の3つの実測
当社サイト(layup.info)は2026年7月にWixからWordPressへ移転し、記事のURLを「www.layup.info/post/記事名」から「layup.info/case/記事名」へ変更しました。筆者(株式会社LAYUP代表取締役の光田直史)が2026年9月17日に、順位を計測している記事の旧URL184本へ実際にアクセスし、転送の回数と到達先を記録した結果を公開します。

筆者が作成(自社サイトの実測・2026年9月17日)
◆3つの実測の概要(2026年9月17日時点・当社サイトの実データ)
| 実測 | 対象 | 分かったこと |
|---|---|---|
| 実測① | 旧URL184本の転送先 | 183本は301で新URLへ到達。1本は転送先が404(ページなし)だった |
| 実測② | 転送の回数 | httpsの旧URLは2回、httpの旧URLは3回の転送が連鎖していた |
| 実測③ | 順位計測に登録したURL | 旧URLのまま計測した記事を、移転後も「圏外」と誤って記録していた |
実測①旧URL184本のうち183本は301で新URLへ届いた
旧URL「https://www.layup.info/post/記事名」へアクセスすると、サーバーは「301 Moved Permanently(恒久的に移動した)」という応答と、新しいURLを返します。ブラウザも検索エンジンも、この応答を受けて新しいURLを開き直す仕組みです。実測した184本のうち183本は、最終的に新URL「https://layup.info/case/記事名/」が正常に表示(200 OK)されました。
残りの1本(クロスドメインの記事)は、301で転送された先が404でした。旧サイトにあった記事が新サイトへ移されておらず、転送の設定だけが残っていた状態です。
URLの規則をまとめて書き換える設定は、移した記事と移していない記事を区別しません。筆者もこの実測をするまで気付いておらず、転送の設定は「到達先が表示されるか」まで確かめて初めて完了だと分かりました。
実測②転送が2〜3回連鎖していた
転送の経路を1段ずつ記録すると、旧URLから新URLまで1回では届いていませんでした。httpsで始まる旧URLは「/post/から/case/へ」「wwwありからwwwなしへ」の2回、httpで始まる旧URLはその前に「httpからhttpsへ」が加わり3回の転送が連鎖していました。
Googleは「サイトを移転する方法」の中で、Googlebot(Googleの巡回プログラム)は最大10回の転送をたどれるとしたうえで、最終の宛先へ直接転送するよう勧めています。目安は5回未満、理想は3回以下です。

出典:サイトを移転する方法|Google 検索セントラル(スクリーンショットは筆者取得)
当社の3回は目安の範囲内ですが、1回で届く設定に比べると、転送のたびに表示が遅れます。移転の設定を制作会社に依頼する場合は、「旧URLから最終のURLへ1回で転送する」と仕様に書いておくと、この連鎖を防げます。
実測③旧URLを計測し続けて「圏外」と誤って記録した
リダイレクトは、読者と検索エンジンを新URLへ運びますが、自社で使っている計測ツールの登録URLまでは書き換えません。当社は「ヒートマップ 見方」という記事の順位を、2026年7月の移転後も旧URLのまま計測しており、8月31日に登録URLを直すまでの約7週間、この記事を「圏外」と記録し続けていました。
移転後の検索結果に出るのは新URLで、旧URLが検索結果に現れないのは当然です。登録URLを直すまで、筆者は公開から5か月たっても順位が付かない記事だと思い込んでいました。今回の点検でも、計測リスト197語のうち1語が旧URLのまま残っているのを見つけています。
転送の設定が正しくても、順位計測・広告のリンク先・メール配信の本文・SNSのプロフィールに旧URLが残っていると、数字の判断を誤ります。移転後にURLを直す場所は、手順④にまとめました。
リダイレクトを設定する5つの手順
リダイレクトの設定は、転送の命令を書く作業より、その前の対応表づくりと、その後の実測に時間をかけるほうが失敗しません。当社の移転で実際に起きた問題(転送先の404・転送の連鎖・計測URLの直し忘れ)を防ぐ順番に並べています。
◆リダイレクトを設定する5つの手順と当社で起きた問題
| 手順 | 作業 | 防げる問題 |
|---|---|---|
| 手順① | 新旧URLの対応表を作る | 転送先が404になる |
| 手順② | 301で最終のURLへ1回で転送する | 転送が2〜3回連鎖する |
| 手順③ | 転送の回数と到達先を実測する | 設定の漏れに気付けない |
| 手順④ | 内部リンクと計測ツールのURLを直す | 旧URLを計測して圏外と誤認する |
| 手順⑤ | リダイレクトを1年以上残す | 旧URLからの流入と評価を失う |
手順①新旧URLの対応表を作る
最初に、旧サイトの全URLを書き出し、1本ずつ新URLを対応させた表を作ります。表の列は「旧URL・新URL・移すか移さないか」の3つで足り、移さないページは内容の近い新ページか、一覧ページを転送先に決めておきます。
旧URLの一覧は、旧サイトのサイトマップ(sitemap.xml)と、Search Consoleの「検索パフォーマンス」でクリックのあったページから集めるのが確実です。検索から流入のあるURLを先に埋めると、優先順位が付けやすくなります。
当社の転送先404は、この表を作らずURLの規則だけで一括変換した結果でした。ページ数が少ないサイトほど手作業で対応表を作れるため、省かずに用意してください。
手順②301で最終のURLへ1回で転送する
恒久的なURL変更には、サーバー側の301リダイレクトを使います。Googleは「リダイレクトと Google 検索」で、検索結果に表示されるURLを変える必要がある場合は、可能な限りサーバー側の永続的なリダイレクトを使うよう勧めています。
Apache(多くのレンタルサーバーで使われるWebサーバー)では、.htaccessというファイルに次のように書きます。転送先には、https・wwwの有無・末尾のスラッシュまで含めた最終のURLを書き、1回で届く形にしてください。
RewriteEngine OnRewriteCond %{HTTP_HOST} ^www\.example\.com$ [NC]RewriteRule ^post/(.*)$ https://example.com/case/$1/ [R=301,L]
WordPressでは、Redirectionなどのプラグインで管理画面から同じ設定ができます。Wixなど、サーバーの設定ファイルを触れないサービスは、管理画面のURLリダイレクト機能を使う形です。どの方法でも、応答が301になっているかは手順③で確かめます。
手順③転送の回数と到達先を実測する
設定を終えたら、旧URLへ実際にアクセスし、応答の番号と転送の回数を確かめます。確認する項目は「最初の応答が301か」「転送は何回か」「最後が200 OKで表示されているか」の3つです。
パソコンのターミナル(コマンドを入力する画面)で次のコマンドを実行すると、転送の経路が1段ずつ表示されます。当社の実測もこの方法で、184本を順に確かめました。
curl -sIL https://www.example.com/post/sample | grep -i "^HTTP\|^location"
コマンドに慣れていない場合は、ブラウザの開発者ツール(F12キー)の「ネットワーク」タブでも同じ内容を確認できます。Search Consoleの「URL検査」で旧URLを調べ、「ページにリダイレクトがあります」と表示されれば、Googleも転送を認識した状態です。
手順④内部リンクと計測ツールのURLを直す
リダイレクトがあっても、自社で管理しているリンクは新URLへ書き換えます。転送を経由するたびに表示が遅れ、実測③のように計測を誤る原因にもなるためです。直す場所は、サイト内の内部リンク・サイトマップ・canonical(正規URLを示すタグ)・順位計測ツール・広告とメールのリンク先・SNSとGoogleビジネスプロフィールの6か所です。
当社の記事にも、移転前の旧URLのままの内部リンクが残っていました。この記事の旧版には旧サイトの問い合わせページへのリンクがあり、2回の転送を経て表示されていたため、今回の改稿で新URLへ直しています。
Search Consoleは、wwwの有無やドメインが変わると別のプロパティ(計測の単位)になります。新しいURLのプロパティを登録し、新しいサイトマップを送信してください。登録前のデータはさかのぼって取得できないため、移転の当日に登録するのが安全です。内部リンクの点検方法は内部リンクのチェックツールの記事で解説しています。
手順⑤リダイレクトを1年以上残す
リダイレクトは、設定した後も長く残します。Googleは同じ「サイトを移転する方法」で、リダイレクトをできるだけ長く、一般的には1年以上保持するよう案内しています。
旧URLには、他サイトからのリンクやブックマーク、過去のメールやSNSの投稿からのアクセスが何年も続きます。リダイレクトを外した時点で、それらはすべて404になります。
旧ドメインを手放す場合は特に注意が必要です。ドメインの契約が切れると転送そのものが止まり、第三者に取得されるおそれもあります。転送は期限を決めずに残し、半年に1回は手順③の実測を繰り返すと、設定の消失に早く気付けます。サイトを作り直す際の全体の進め方はホームページのリニューアルとSEOの記事もあわせてご覧ください。
リダイレクトの3つの種類と使い分け
リダイレクトは「恒久的か一時的か」と「サーバー側かブラウザ側か」の2つの軸で分かれ、Googleはこの違いで転送先を正規のURLとして扱うかどうかを変えています。Google検索セントラルの「リダイレクトと Google 検索」に載っている分類を、実務で使う3つの種類に整理しました。

出典:リダイレクトと Google 検索|Google 検索セントラル(スクリーンショットは筆者取得)
◆リダイレクトの種類とGoogle検索での扱い(Google検索セントラルの記載をもとに筆者が整理)
| 種類 | 方法 | Google検索での扱い | 使う場面 |
|---|---|---|---|
| 恒久的(サーバー側) | 301・308 | 転送先を正規のURLとして扱うシグナルにする | サイト移転・URLの変更・ページの統合 |
| 一時的(サーバー側) | 302・303・307 | 転送はたどるが、転送先を正規とするシグナルにはしない | メンテナンス中の案内・期間限定のキャンペーン |
| ブラウザ側 | meta refresh・JavaScript | 0秒のmeta refreshとJavaScriptは恒久的な転送として解釈する | サーバー側の設定ができない場合のみ |
種類①恒久的に転送する301と308
301と308は、URLが恒久的に変わったと伝えるリダイレクトです。Googleは、Googlebotがこの転送をたどり、転送先が正規版であることを示すシグナルとして使うと説明しています。検索結果に表示されるURLを新URLへ切り替えたい場合は、この2つのどちらかを使ってください。
308は301と同じ恒久的な転送で、転送時に送信方法(POSTなど)を変えない点だけが異なります。通常のページの移転では301で足ります。
当社の移転で使われていたのも301でした。移転後、Search Consoleでは新URLのプロパティに表示回数が移り、旧wwwのプロパティに残る表示は減り続けています。
種類②一時的に転送する302と307
302・303・307は、元のURLへ戻る前提の一時的なリダイレクトです。Googleは転送をたどりますが、転送先を正規のURLとするシグナルには使わないと説明しています。メンテナンス中の案内ページや、期間限定のキャンペーンページへの転送のように、元のURLを検索結果に残したい場面で使うものです。
注意が必要なのは、恒久的な移転に誤って302を使うケースです。PHPのheader関数は、番号を指定しないと302で転送します。WordPressのプラグインでも、種類の選択を初期値のままにすると一時的な転送になる場合があります。
移転のつもりで302を設定すると、検索結果に旧URLが残り続けるおそれがあります。手順③の実測で、最初の応答が301になっているかを必ず確かめてください。
種類③ブラウザ側で転送するmeta refreshとJavaScript
meta refreshは、HTMLの中に「何秒後にこのURLへ移動する」と書く方法で、JavaScriptのlocationは、プログラムでブラウザに移動を指示する方法です。どちらもサーバーではなく、ページを読み込んだブラウザ側で転送が起きます。
Googleは、0秒のmeta refreshとJavaScriptのlocationを恒久的なリダイレクトとして解釈すると説明しており、「評価が引き継がれない」という説明は正確ではありません。ただし、サーバー側のリダイレクトを実装できない場合の代わりの手段という位置付けです。JavaScriptは、サーバー側もmeta refreshも使えない場合にのみ使うよう案内されています。
この記事の旧版は、ブラウザ側の転送を「Googleからも非推奨で、評価を引き継げない」と書いていました。公式の記載と食い違っていたため、今回の改稿で訂正しています。
サイト移転とSEO・LLMOの内製化なら、株式会社LAYUP
私たち株式会社LAYUP(岡山市北区津島新野)は、SEOの施策を外部に任せ続けるのではなく、社内の担当者が自分で判断して回せる状態をつくる「SEO・LLMO内製化支援」と、Webサイト制作を提供しています。この記事の実測は、当社が自社サイトを移転し、対象キーワード197語の順位とSearch Consoleを毎週確認しているからこそ見つけられた問題です。
筆者の光田直史(代表取締役)は、岡山県内の製造業や印刷会社でSEO内製化研修とAIエージェント構築研修を担当しています。2026年9月17日の研修では、GA4・Search Console・Microsoft Clarity・Googleタグマネージャーの見方を扱い、移転後に計測が止まった当社の失敗もそのまま教材にしました。
サイトの移転は、制作会社に任せた部分と自社で確かめる部分の境目で問題が起きます。当社は、対応表づくり・転送の実測・Search Consoleの再登録までを、担当者が自分でできる手順としてお渡しする形です。
移転の前後で検索からの流入を落としたくない方、転送の設定を自社で点検できるようにしたい方は、SEO・LLMO内製化支援の相談からお気軽にお問い合わせください。
リダイレクトとは何かでよくある3つの質問
質問①「リダイレクトの警告」が表示されたらどうすればよいですか?
「リダイレクトの警告」は、短縮URLなどを開いたときに、Googleが「このリンクは別のサイトへ転送されます」と知らせる画面です。表示された転送先のURLを読み、自分が開こうとしたサイトのドメインと一致していれば進み、見覚えのないドメインなら開かずに閉じてください。
自社サイトのURLでこの画面が出る場合は、転送の設定に問題がある可能性があります。手順③の方法で転送の経路を確かめ、意図しないURLが途中に入っていないかを確認しましょう。
ブラウザに「リダイレクトが繰り返し行われました」と出る場合は、AからB、BからAへと転送が循環している状態です。wwwの有無やhttpsの設定が、サーバーとプラグインの両方に書かれていないかを点検してください。
質問②不正なリダイレクトとは何ですか?
不正なリダイレクトとは、検索エンジンと読者に別々の内容を見せたり、読者を望んでいないページへ送り込んだりする転送です。Googleはスパムに関するポリシーで、これを違反行為として挙げています。

出典:Google ウェブ検索のスパムに関するポリシー|Google 検索セントラル(スクリーンショットは筆者取得)
同じポリシーの中で、サイトの移転や複数ページの統合、ログイン後のページへの転送は正当なリダイレクトとして示されています。この記事で解説した移転の転送は違反に当たりません。
身に覚えがないのにSearch Consoleで警告を受けた場合は、サイトが改ざんされ、第三者に転送を仕込まれた可能性があります。.htaccessやプラグインに見覚えのない記述がないかを調べ、制作会社やサーバー会社に相談してください。
質問③リダイレクトを設定すれば検索順位はそのまま引き継がれますか?
恒久的なリダイレクトは、転送先を正規のURLとして扱うシグナルになりますが、順位が1日も動かないわけではありません。Googleは「サイトを移転する方法」で、移転中は掲載順位が一時的に変動する場合があり、時間の経過とともに安定すると説明しています。
当社の移転では、転送の設定そのものより、計測の断絶のほうが大きな問題でした。移転の直後にGA4(アクセス解析)の計測タグが新サイトで動いておらず、2026年7月18日から8月4日までのアクセスが記録されていません。
順位が落ちたのか、計測が止まっているだけなのかを区別できなければ、対策も打てません。移転の当日に、Search Consoleの新しいプロパティの登録と、GA4のリアルタイム表示で計測の確認を行ってください。GA4とClarityの見方はMicrosoft Clarityの記事で解説しています。
リダイレクトとは何かを理解して移転の失敗を防ごう
リダイレクトとは、あるURLへのアクセスを別のURLへ自動で転送する仕組みで、恒久的なURL変更にはサーバー側の301を使います。設定は次の5つの手順で進めてください。
- 手順①新旧URLの対応表を作る
- 手順②301で最終のURLへ1回で転送する
- 手順③転送の回数と到達先を実測する
- 手順④内部リンクと計測ツールのURLを直す
- 手順⑤リダイレクトを1年以上残す
本文で触れなかった補足として、ページを削除して移す先が無い場合は、無理にトップページへ転送せず、404または410(削除済み)を返すほうが読者にも検索エンジンにも正確に伝わります。
まずは自社サイトの旧URLを1本選び、手順③のコマンドで転送の回数と到達先を確かめてみましょう。移転の設計や移転後の点検を自社でできる体制にしたい場合は、株式会社LAYUPの無料相談をご利用ください。