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AIに個人情報はどこまで?実例3つと安全に使う5ステップ

AI

AIに個人情報をどこまで入れてよいかは、法律の条文より先に「自社で3つに分けているか」で決まります。利用者の記録や取引先の名簿をChatGPTに貼ってよいのか分からず、手が止まっている方は多いはずです。

筆者は、入れてよい情報・条件付きの情報・入れない情報の3区分を先に決めれば、職員10人の事業所でも安全に使えると考えています。当社は2026年7月にその区分を文書にし、毎日の議事録作成で運用しています。進め方は次の5つです。

  • ステップ①使うAIの学習利用と保存期間を確かめる
  • ステップ②入れる情報を3つに分ける
  • ステップ③入れる前に名前を消し、量を減らす
  • ステップ④出力は人が確かめてから外に出す
  • ステップ⑤社内ルールを1枚にして見直し日を決める

この記事では、当社の実例3つ、安全に使う5ステップ、法律と設定の基礎知識、よくある質問を解説します。

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AIに個人情報をどこまで入れるか|当社の実例3つ

当社は、入れてよい・条件付き・入れないの3区分を文書にしてから、AIに個人情報を含む業務を任せています。区分を決める前は「怖いから入れない」か「便利だから全部入れる」のどちらかに振れやすく、どちらも事故につながりやすい状態です。

区分を文書にすると、迷う時間が消え、代わりに「条件付きの情報をどう扱うか」という具体的な運用の話ができるようになります。 当社の区分は次のとおりで、2026年10月時点で変更はありません。

◆表:株式会社LAYUPのAI入力の3区分(2026年7月に文書化・2026年10月時点)

区分入れる情報の例扱い
入れてよい公開済みのサイト文章、自社の手順書、匿名化した集計制限なし
条件付き支援先から預かった資料、会議の文字起こし(氏名・社名を含む)、顧客名簿の一部学習に使われない設定、必要最小限の入力、出力を人が確認の3条件を守る
入れないパスワードやAPIキーなどの認証情報、口座番号・カード番号、本人が分かる形の病歴・障害の情報AIには渡さない。人が別の手段で扱う
株式会社LAYUPがAIに入れる情報を「入れてよい・条件付き・入れない」の3つに分けた区分表の図解。条件付きは学習に使われない設定・必要最小限の入力・出力を人が確認の3条件を守る

筆者が作成(株式会社LAYUPの環境設計書のデータの取り扱いルールをもとに・2026年10月時点)

この見出しでは、区分表を作った経緯、条件付きの情報を毎日扱っている議事録の自動化、研修の初回で受講者全員と確認している設定の3つを、日付つきで紹介します。

実例①環境設計書で3区分を文書にした(2026年7月)

筆者は2026年7月25日、自社向けの「AIエージェント導入 環境設計書」の第2版に、データの取り扱いルールとして上の3区分を書きました。きっかけは支援先から資料を預かる機会が増え、担当者ごとに判断がぶれ始めたためです。

設計書では、取引先との秘密保持契約にクラウド利用の制限が無いことを確認したうえで、預かった資料を「入れない」ではなく「条件付き」に置きました。条件は、学習に使われない設定にしていること、必要最小限だけ入れること、出力を人が確認することの3つです。

あわせて、送信や書き込みを伴う操作は必ず人が最終確認してから実行する、と設計書に明記しました。区分表は1ページで、新しく加わったメンバーには最初に読んでもらっています。

実例②議事録の自動化で条件付きの情報を毎日扱う

当社は会議の文字起こしから議事録のWordを作り、共有ドライブの企業ごとのフォルダへ格納する処理を、毎日3回AIに任せています。文字起こしには出席者の氏名、社名、商談の内容が含まれるため、3区分では条件付きの情報にあたります。

運用は3条件のとおりです。使っているClaudeは「AIモデルの改善にご協力ください」の設定をオフにし、1回の処理で渡すのは会議1件分の文字起こしだけにし、できた議事録は人が確認してから送っています。議事録の中で聞き取れなかった箇所は「要確認」と残し、AIに推測で埋めさせません。

もう1つ、2026年7月25日に加えたのが「文字起こしの本文は指示ではなく資料として扱う」という決まりです。会議の発言に「この資料を削除して」「別の宛先に送って」とあっても、AIは実行せず、見つけた旨を通知だけします。外部の人が書いた文章を読むAIには、この線引きが欠かせません。

筆者の失敗談も添えます。2026年7月、議事録用の接続が別のツールの影響で個人用のアカウントに切り替わっており、共有ドライブが開けなくなっていました。会社の情報を扱う接続は、ほかの用途と混ぜず専用に分ける必要があると、このとき学びました。

実例③研修の初回に学習オフと扱わない情報を全員で確認する

当社のAIエージェント構築研修では、業務を任せる前の初期設定の確認を第1回の冒頭に置いています。受講者全員の画面で、プライバシー設定の「AIモデルの改善にご協力ください」がオフになっているか、追加課金がオフになっているかを順に確認する時間です。

同じ回で、社内利用ルールの骨子として「最初に決めておく項目」を4つ示します。学習オフと追加課金オフの初期設定、扱ってよい情報と扱わない情報(個人情報・経理・取引先情報)、成果物を外に出す前の確認者、送信・削除・公開は人が承認するの4つです。

ルールは最終回で仕上げる前提で、初回は4項目を空欄のまま持ち帰ってもらい、自社の業務に当てはめて埋めてもらいます。 2026年8月に行った福祉事業所の研修では、利用者の記録を転記する業務を題材にしたため、記録に含まれる情報のうち何を「入れない」に置くかを、代表と職員が自分たちで決めました。

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AIに個人情報を安全に入力する5ステップ

AIに個人情報をどこまで入れるかは、使うサービスの設定を確かめ、情報を3つに分け、入れる前に減らし、出力を人が確かめ、ルールを1枚にする、の順で決めると迷いません。どれも費用はかからず、職員10人の事業所でも1日あれば終わります。

最初に確かめるのは法律の条文ではなく、いま使っているAIの「学習利用」と「保存期間」の設定です。 ここが分からないまま区分表を作っても、条件付きの情報を安心して入れられません。

◆表:AIに個人情報を安全に入力する5ステップ(株式会社LAYUPの運用をもとに整理)

ステップやること所要の目安
①学習利用と保存期間を確かめる使うAIの設定画面と公式ページで、学習に使われるか、何日保存されるかを見る30分
②情報を3つに分ける入れてよい・条件付き・入れないの表を自社の情報名で作る1時間
③名前を消し、量を減らす氏名を記号に置き換え、必要な項目だけ貼る業務ごとに5分
④出力を人が確かめる外に出す前の確認者を決め、送信・公開は人が押す業務ごとに数分
⑤ルールを1枚にする4項目を1枚に書き、見直し日を決める1時間
AIに個人情報を安全に入力する5つのステップの図解。①学習利用と保存期間を確かめる→②情報を3つに分ける→③名前を消し量を減らす→④出力は人が確かめる→⑤ルールを1枚にする

筆者が作成(株式会社LAYUPの運用をもとに・2026年10月時点)

ステップ①使うAIの学習利用と保存期間を確かめる

まず、個人向けのプランか会社向けのプランかで扱いが変わる点を押さえてください。2026年10月5日に各社の公式ページで確認した内容を表にまとめます。設定の名称や条件は変わるため、使う前に必ず最新のページを見てください。

◆表:主なAIサービスの学習利用の扱い(各社公式ページを2026年10月5日に確認)

サービス学習に使われるか利用者ができる設定
ChatGPT(個人向け)使われることがある設定のデータコントロールで「すべての人のためにモデルを改善する(Improve the model for everyone)」をオフにする。一時チャットは学習に使われない
ChatGPT Business・Enterprise・Edu、API既定で使われない管理者が組織の設定で管理する
Claude Free・Pro・Max設定で選ぶプライバシー設定の「Claudeの改善に協力する(Help improve Claude)」で選ぶ。オンなら最長5年、オフなら30日の保存
Claude for Work、API既定で使われない評価ボタンでの送信は学習に使われることがあるため、組織設定で評価機能を止められる
Geminiアプリアクティビティ保存がオンなら使われる「アクティビティの保存」をオフにすると学習に使われず、保護目的の72時間保存のみ
主なAIサービスの学習利用の扱いを個人向けと会社向けで比較した図解。ChatGPT個人向け・Claude Free/Pro/Max・Geminiアプリは設定で停止または選択、ChatGPT Business等とClaude for Work・APIは既定で学習に使われない

筆者が作成(OpenAI・Anthropic・Googleの公式ページを2026年10月5日に確認して整理)

ChatGPTはOpenAIのヘルプに、個人向けサービスでは学習に使われることがあり、設定でオプトアウトできると書かれています。

Business・Enterprise・Edu・APIは既定で学習に使われません。会社で契約する場合は、この違いが契約プランを選ぶ根拠になります。

OpenAIヘルプセンターの記事「How your data is used to improve model performance」のページ。個人向けサービスの内容が学習に使われることがあり、設定で管理できると説明している

出典:How your data is used to improve model performance(OpenAI Help Center)(スクリーンショットは筆者取得・2026年10月5日)

ClaudeはAnthropicの2025年8月28日の発表で、Free・Pro・Maxの利用者が学習への利用を選べる仕組みになりました。

プライバシーセンターの記事(2026年8月18日更新)には、Claude for WorkやAPIなどの商用製品は既定で学習に使わないと明記されている点が重要です。

Anthropicの2025年8月28日の発表ページ。更新がClaude Free・Pro・Maxに適用され、Claude for WorkやAPIなど商用規約のサービスには適用されないと記載している

出典:Updates to Consumer Terms and Privacy Policy(Anthropic)(スクリーンショットは筆者取得・2026年10月5日)

GeminiはGeminiアプリのプライバシーハブに、人間のレビュアーがチャットの一部を確認する旨と、レビュアーに見られたくない機密情報は入力しないようにとの注意が書かれています。

GoogleのGeminiアプリのプライバシーハブのページ。最終更新日2026年9月24日と目次が表示されている

出典:Gemini アプリのプライバシー ハブ(Google)(スクリーンショットは筆者取得・2026年10月5日)

どのサービスでも、設定画面のスクリーンショットを日付つきで残しておくと、次の見直しのときに差分が分かります。

ステップ②入れる情報を3つに分ける

次に、自社で扱う情報を「入れてよい」「条件付き」「入れない」の3つに分けます。分け方の軸は、個人情報かどうかではなく、漏れたときに本人や取引先に不利益が生じるかどうかです。

個人情報保護委員会は生成AIサービスの利用に関する注意喚起(2023年6月2日)で、事業者に2つの確認を求めています。個人情報を含む入力が利用目的の範囲内であることと、本人の同意なく個人データを入力する場合は、提供事業者がそのデータを機械学習に利用しないことを確認することの2つです。

個人情報保護委員会の「生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について(令和5年6月2日)」の公表ページ

出典:生成AIサービスの利用に関する注意喚起等について(個人情報保護委員会)(スクリーンショットは筆者取得・2026年10月5日)

要配慮個人情報、つまり病歴・障害・犯罪歴などは、本人が分かる形ではAIに入れない側に置くのが安全です。 個人情報保護委員会のよくある質問によると、要配慮個人情報は取得と第三者提供に原則として本人の同意が必要で、身体障害・知的障害・精神障害の情報も含まれます。

福祉事業所の利用者記録は、その多くが該当する情報です。氏名と支援の内容が1枚の記録に同居しているため、そのまま貼る運用は最初から外しておく必要があります。

◆表:3区分の作り方の例(職員10人の福祉事業所を想定)

区分例判断の軸
入れてよい公開しているサービス案内、行事の案内文、個人を含まない集計漏れても誰も困らない
条件付き氏名を記号に置き換えた支援記録の下書き、職員のシフト表、取引先とのメール文案3条件を守れば業務が早くなる
入れない利用者の氏名と障害の状況を組み合わせた記録、口座・カード番号、パスワード漏れたときの不利益が大きい

ステップ③入れる前に名前を消し、量を減らす

条件付きの情報を入れるときは、入れる前に名前を消し、量を減らします。具体的には、氏名を「利用者A」のような記号に置き換え、生年月日は年代に丸め、住所や電話番号は消してから貼り付けます。置き換えの対応表はAIに渡さず、自社の中だけに置くのが原則です。

量を減らすとは、必要な項目だけを貼ることです。支援記録の下書きを作らせるなら、その日の活動と本人の様子だけを渡せば足ります。過去1年分の記録や家族構成まで貼る必要はありません。渡す情報が少ないほど、漏れたときの影響も、AIが誤った内容を混ぜる余地も小さくなります。

個人情報保護委員会は同じ注意喚起で、一般の利用者に向けて、入力された個人情報が学習に利用され、他の情報と結びついて正確または不正確な内容で出力されるリスクがあると述べています。名前を消す作業は、このリスクを入口で止める手段です。

ステップ④出力は人が確かめてから外に出す

AIの出力をそのまま送らず、人が確かめてから外に出します。当社では、送信・削除・公開の3つは必ず人が押すと決め、AIには下書きと保存までを任せています。議事録なら、作成はAI、確認と送付は人、という分担です。

確かめる観点は2つあります。1つは、入れていないはずの個人情報が出力に混ざっていないかです。もう1つは、内容が事実と合っているかで、個人情報保護委員会も応答結果に不正確な個人情報が含まれるリスクを挙げています。

確認者を「その業務を一番よく知る人」に決めておくと、確認が形だけになりません。 当社の議事録では、会議に出た本人が確認者です。福祉事業所なら、記録の下書きはサービス管理責任者が確認してから保存する、という形になります。

ステップ⑤社内ルールを1枚にして見直し日を決める

最後に、ここまでの内容を1枚の社内ルールにまとめます。項目は、当社の研修で示している4つで足ります。学習オフなどの初期設定、扱ってよい情報と扱わない情報、外に出す前の確認者、送信・削除・公開は人が承認する、の4つです。

長い規程は読まれません。A4で1枚に収め、3区分の表と設定画面のスクリーンショットを添えると、新しい職員にも説明しやすくなります。見直し日を決めておく理由は、各社の規約と設定が年に何度も変わるためです。 Claudeの学習利用の仕組みは2025年8月に変わり、OpenAIのヘルプも2026年9月末に更新されています。

見直しは四半期に1回、ステップ①の表を見直す時間を30分取れば十分です。ルールを変えたら日付と変更点を1行残し、誰が決めたかを分かるようにしておきます。

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AIと個人情報の基礎知識|法律・リスク・入れてはいけない情報

AIに個人情報を入れる行為は、個人情報保護法のうえでは「第三者への提供」や「委託」に当たりうる行為として扱われ、利用目的の範囲と学習利用の有無が判断の分かれ目になります。ここでは、公的な資料に沿って基礎を整理しました。

法律の条文を全部読む必要はなく、個人情報保護委員会の注意喚起と「要配慮個人情報」の定義の2つを押さえれば、実務の判断はできます。 残りは、漏れる経路を知って入口で止めるだけです。

個人情報保護委員会が求める2つの確認(2023年6月)

個人情報保護委員会は2023年6月2日、生成AIサービスの利用に関する注意喚起を公表しました。事業者向けの要点は2つあります。1つは、個人情報を含む入力が、特定した利用目的の達成に必要な範囲内であることを十分に確認するよう求めている点です。

もう1つは、本人の同意を得ずに個人データを入力し、そのデータが応答の出力以外の目的で扱われる場合、個人情報保護法に違反する可能性があるため、提供事業者が機械学習に利用しないことを十分に確認するよう求めています。この「学習に利用しないことの確認」が、ステップ①で設定を見る理由そのものです。

同じ文書は一般の利用者にも、利用規約やプライバシーポリシーを確認したうえで入力する情報を判断するよう求めています。中小企業の実務では、この2つの確認を社内ルールの冒頭に書いておくと、根拠を聞かれたときに説明できます。

要配慮個人情報とは|障害・病歴は本人の同意が原則

要配慮個人情報とは、人種、信条、社会的身分、病歴、犯罪の経歴、犯罪により害を被った事実など、不当な差別や偏見が生じないように取り扱いに特に配慮を要する個人情報のことです。個人情報保護委員会のよくある質問では、身体障害・知的障害・精神障害(発達障害を含む)の情報も含まれると示されています。

取得と第三者提供には原則として本人の同意が必要で、本人の同意を省略するオプトアウトの仕組みは使えません。

個人情報保護委員会のよくある質問「要配慮個人情報とはどのようなものを指しますか」の回答。定義と、取得に本人の同意が原則必要なこと、漏えい時の報告義務が書かれている

出典:「要配慮個人情報」とはどのようなものを指しますか(個人情報保護委員会)(スクリーンショットは筆者取得・2026年10月5日)福祉事業所や医療機関の記録は、氏名と障害や病状の情報が一体になっているため、そのままAIに入れる前に、本人の同意の範囲と学習利用の有無を確かめる必要があります。

実務の答えは「氏名と要配慮の情報を同じ入力に同居させない」です。

医療・介護の分野では医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス(2026年4月改正)が記録の扱いを定めており、対象は医療機関と介護関係事業者ですが、障害福祉の現場でも記録の扱い方の参考になります。

入れてはいけない情報と漏れる経路3つ

入れてはいけない情報は、漏れたときに取り返しがつかないものです。認証情報(パスワード・APIキー)、口座やカードの番号、本人が分かる形の要配慮個人情報、取引先から預かった未公開の情報が代表例で、当社の区分表でも「入れない」に置いています。

漏れる経路は、AIの学習だけではありません。経路は大きく3つあり、ChatGPTの会話が学習に使われること、ログインしたままの端末や使い回したパスワードから会話履歴が見られること、会話の共有リンクや画面共有で第三者に見えることです。

◆表:AIから個人情報が漏れる経路3つと入口で止める対策

経路起きること対策
学習への利用入力が将来の回答に混ざるステップ①の設定をオフにし、会社向けプランを検討する
アカウント会話履歴ごと第三者に見られる二段階認証、パスワードの使い回し禁止、退職時のアカウント停止
共有共有リンク・画面共有・スクリーンショットで見える共有リンクを原則禁止、画面共有の前に会話を閉じる
AIから個人情報が漏れる経路3つ(学習への利用・アカウント・共有)と、入口で止める対策の図解

筆者が作成(2026年10月時点)

設定をオフにしても、アカウントと共有の経路は残ります。 3区分の表に「入れない」情報を書くだけでなく、端末とアカウントの管理を同じ1枚に書いておくと、対策の抜けが減ります。

AIエージェント構築研修|AIに任せられる業務を無料診断

AIを安全に業務へ取り入れる研修なら、株式会社LAYUP

株式会社LAYUP(岡山市北区)は、代表取締役の光田直史が中小企業向けにAIエージェント構築研修を行っている会社です。研修は全6回で、第1回の冒頭に学習オフなどの初期設定と、扱ってよい情報・扱わない情報の確認を置いています。

自社でもAIを業務に使い、2026年9月6日時点で34本の業務をAIに任せ、直近1か月で14本が稼働中です。2026年9月22日時点で10本の処理が無人で動き、議事録の作成、クライアントのコラム執筆と下書き投入、順位の記録、メールとチャットの返信案の作成を毎日こなしています。運用コストはClaude Max 20×の月額約3万円です。

議事録の自動化では、本文で紹介した3区分と3条件を毎日の処理に組み込み、送信は人が押す形を守っています。2026年4月には「中小企業デジタル化・AI導入支援事業費補助金」のIT導入支援事業者に採択されました。

利用者情報や顧客情報を扱う業務でAIを使いたい方は、AIエージェント構築研修のページからご相談ください。自社の業務を1つ持ち込んでいただき、どの情報を入れてよいかの区分表づくりから一緒に始めます。

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AIと個人情報の扱いでよくある3つの質問

質問①ChatGPTの無料版に顧客名を入れてしまったら?

まず学習利用の設定をオフにし、該当の会話を削除したうえで、社内に報告してください。オプトアウトは以後の会話に適用されるため、過去の入力を取り消す手段ではなく、同じことが起きない仕組みを作る方が重要です。

報告の先で確認するのは2点です。入れた情報に要配慮個人情報や多数の個人データが含まれていれば、個人情報保護委員会への漏えい等の報告が必要かを確かめます。そのうえで、ステップ②の3区分を作り、その顧客名がどの区分だったかを全員で共有してください。

質問②名前を消せば個人情報ではなくなりますか?

名前を消しただけでは、個人情報でなくなるとは限りません。ほかの情報と照合して特定の個人が分かる状態なら、法律上は個人情報のままです。利用者Aという記号でも、事業所内に対応表があれば、社内では個人情報として扱います。

AIに渡す側の目的は「AIの提供事業者から見て誰か分からない」状態にすることです。氏名、住所、生年月日、顔写真、固有の経歴を外し、対応表は社内に置く、という手順で十分に目的を果たせます。

質問③職員10人の事業所でも社内ルールは必要ですか?

必要です。ただし1枚で足ります。当社の研修で示す4項目(初期設定、扱う情報と扱わない情報、確認者、送信・削除・公開の承認)を自社の言葉で埋めれば、その日のうちに作れます。

人数が少ない事業所ほど、代表が1人で判断していて、休んだ日に誰も答えられない状態になりがちです。1枚のルールがあれば、職員が自分で判断でき、代表の時間も守れます。

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まとめ|AIに個人情報をどこまで入れるかは3区分で決めよう

AIに個人情報をどこまで入れてよいかは、「入れてよい・条件付き・入れない」の3区分を自社で決めることで答えが出ます。当社は2026年7月に区分を文書にし、氏名や社名を含む議事録の作成を毎日AIに任せながら、送信は人が押す形を守ってきました。

法律の条文を暗記する必要はなく、学習利用の設定と要配慮個人情報の2つを押さえれば、小さな事業所でも安全に使い始められます。 進め方は次の5つです。

  • ステップ①使うAIの学習利用と保存期間を確かめる
  • ステップ②入れる情報を3つに分ける
  • ステップ③入れる前に名前を消し、量を減らす
  • ステップ④出力は人が確かめてから外に出す
  • ステップ⑤社内ルールを1枚にして見直し日を決める

この記事の要点は次のとおりです。

  • 個人向けのAIは学習に使われることがあり、設定でオフにできる。会社向けのプランとAPIは既定で学習に使われない(2026年10月5日時点)
  • 個人情報保護委員会は、利用目的の範囲内であることと、学習に利用されないことの確認を事業者に求めている
  • 病歴・障害などの要配慮個人情報は、氏名と同じ入力に同居させない
  • 漏れる経路は学習・アカウント・共有の3つで、設定だけでは止まらない
  • 社内ルールは4項目1枚で足り、四半期ごとに設定を見直す

本文で触れなかった補足を1つ添えます。区分表を作ったら、実際にAIへ渡した情報の種類を月に1度振り返り、「条件付き」に置いたものが本当に3条件を守れているかを確かめてください。守れていない情報は「入れない」に移すのが、いちばん安全な見直しです。

自社の業務でどの情報を入れてよいか迷っている方は、AIエージェント構築研修の相談からご連絡ください。業務を1つ持ち込んでいただき、区分表づくりから一緒に進めます。

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